元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
☆清美side☆
グラウンドの中央に、あたしは座りこんでいた。
あたしにも、恋が出来るかな。
あたしを大切に思ってくれる人に出会えるかな?
ところで驚いたな。
まさか紅羽がダークで、カンちゃんがロンリネスだなんて。
ダークとロンリネスって言ったら、最高で最強の殺し屋じゃない。
すでに2人は殺し屋を辞めたけど、2人に勝る殺し屋はいないんじゃないかって噂されているほど。
伝説の殺し屋が、まさかあのカップルだったなんて。
あたしは10位だけど、敵うはずないじゃない。
「あ、いたいた。探したよ」
前から歩いてくるのは、あたしを殺し屋にした、ボスだ。
「怪我しているじゃん。大丈夫?」
「ええ・・・」
「車あるから。
急いでおいで。
組織の保健室みたいな所覚えてる?
俺が初めて清美と会った場所だけど」
「覚えてます」
「そこ行こう。
歩けそうにないね」
ボスはあたしをお姫様抱っこした。