元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「では最後書記・久保田総司さん」
「はいっ」
お、授業中大体の確率で寝ているのに成績の良い総司が、珍しく起きている。
花菜とのすれ違いざま、花菜に何か言われている。
総司が滅茶苦茶喜んでいるもん。
花菜も嬉しそう。
「久保田総司です。
オレはこう見えて女性恐怖症という病?を発症中です。
何故そんなオレが生徒会にはいったか言うと、生徒の皆さんに伝えたいことがあるからです。
こんなオレですけど、実は彼女います。
彼女とは適度な距離を保っています。
オレが彼女に教えられたのは、人を好きになることは大事だということです。
ですから皆さんも是非、後悔しない恋をしてください」
・・・なんか凄いこと言っている!
花菜なんて涙浮かべているし。
正直生徒会選挙とは関係ないことだけど、生徒たちは納得したかのように頷いている。
『では生徒会の皆さん、並んでください』
司会の先生の合図で、左から総司・花菜・私・澪鵺・知紗・恭真の順に並ぶ。
『会長、何か一言』
急にマイクを渡された澪鵺だけど、その顔は自信にあふれている。
す、凄いな。
「毎日を楽しく、大事な人との日々を大切に感じながら学校生活を送れるよう、俺らは応援しつつ、頑張って行きたいと思っています。
よろしくお願いします」
「「「「「お願いします」」」」」
生徒や先生から、あふれんばかりの拍手が送られた。