元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~







「よぅ。紅羽、澪鵺、恭真くん、総司くん、花菜ちゃん、知紗ちゃん」

「お久しぶり」




前に比べ笑顔の多くなった氷さんと、相変わらず太陽のような笑顔を浮かべる陽詩さん。

2人とも大人っぽくて、良いカップルだよねー。




「氷さん、アレありますか?」

「ありますよ恭真くん」

「ありがとうございます」



氷さんがバー・アイスの扉を開けると、皆して入っていく。

私は澪鵺が何やら鞄を漁っているので、待っている。



「そういえば驚いたわ。
まさかあのカキ氷のレシピがお兄ちゃんの手作りなんて」

「陽也さん、たまに僕にカキ氷作ってくれましたからね。
僕が毎回喜んでいたの、覚えていたんでしょう」

「でも今の時期カキ氷食べるかしら?
今は冬よ?」

「アイツらに季節は関係ありませんから」

「フフ、面白いのね。
じゃあクレちゃん、レイくん。
あたしたち先に入っているわね」

「風邪引くなよ。
2人とも病み上がりなんだろ」



2人がバーへ入ったところで、澪鵺がようやく鞄を漁るのをやめた。



「澪鵺終わった?
入ろうよ」

「・・・紅羽。目ぇ瞑って」

「う、うん?」



いきなりだけど、目を瞑った。





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