元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「開けて良いよ」
「うん」
開けた時、ソレは目にはいった。
「澪鵺・・・」
「俺からのクリスマスプレゼント。
早いかもだけど、俺は前に紅羽からマフラーもらったよな。
それのお返し」
「・・・ありがと」
私は澪鵺からもらった、小さな赤いハートのついた指輪を握りしめながら、泣いた。
それと同時に、ふわふわと降ってくる。
「雪・・・?」
「お、綺麗だな」
澪鵺は私の編んだ青いマフラー、私は赤いマフラーを絞めながら、空を眺める。
「そういえば紅羽。
高校卒業したらさ、その指輪、左手の薬指にはめてくれるか?」
「左手の薬指?良いよ」
忘れちゃいそうなので、今のうちにはめてしまう。
「・・・紅羽。
左手の薬指に指輪の意味、知っているか?」
「え?何か意味でもあるの?」
「・・・左手の薬指は、プロポーズの時にはめるんだぞ?」
「ぷろぽーず?」
「何?その意味も知らないのか!?」
え?
そんなに重要なこと?