元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「プロポーズっていうのは、結婚を申し込む意味だよ馬鹿。
何で説明しなくちゃいけないんだよ。
説明したの、初めてだわ」
「あ・・・そうなの?
って、プロポーズ!?」
「そう。
俺今、紅羽にプロポーズしたの」
黒髪を外し銀髪や、眼鏡とカラコンを外したので、紫色の瞳が露わになる。
「こちらこそ、喜んでっ!」
「じゃ今度、イロイロなこともするってこと?」
「イロイロなこと・・・?」
「そう。イロイロなこと」
「何するの?」
「・・・説明するのめんどくさいから、良いや」
「え?ヒドい・・・」
「じゃ、カキ氷食べるか」
「醤油味頼もーっと!」
「いつか塩分取りすぎて死ぬぞ」
「大丈夫大丈夫」
バーへ入る。
醤油味のカキ氷を、皆に驚かれたのは言うまでもない。
人を好きになることは、凄く大切なこと。
確かに辛いことも哀しいことも沢山あるけど。
幸せだって、
思えるんだ―――――。
【END】