元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~









その後。

母親は、オレにした暴力が世間に発覚する前に消えた。

家のお金を全て奪って。



中学生のオレと、高校生の兄貴と、家庭に興味ない父親だけの生活になった。

まぁ実際は父親なんていなかったようなモノだけど。



この時から。

オレは女性恐怖症を患った。



中学で、オレは多くの女子に囲まれた。

そこでオレは意識を失って倒れたのだ。



オレが倒れたことを聞きつけた兄貴は、オレを精神科に連れて行った。

そこで女性恐怖症だと診断された。



多分母親のせいだと思う。

オレに“女は怖い”と言う恐怖心を植え付けたんだ。





それからまもなくして。

父親が突然亡くなった。

会社で倒れ、そのまま意識を取り戻すことなく亡くなった。



「総司、俺働くことにする。
お父様の会社の社長さんが、俺を雇ってくれるって言っているんだ。
ただ条件があって。
俺会社の寮に入ることになったから」

「寮?」

「寮に入れば雇うって。
聞いた話だと、お父様も寮にいたんだ。
だから帰って来れなかったんだ」








< 46 / 283 >

この作品をシェア

pagetop