元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
その後。
母親は、オレにした暴力が世間に発覚する前に消えた。
家のお金を全て奪って。
中学生のオレと、高校生の兄貴と、家庭に興味ない父親だけの生活になった。
まぁ実際は父親なんていなかったようなモノだけど。
この時から。
オレは女性恐怖症を患った。
中学で、オレは多くの女子に囲まれた。
そこでオレは意識を失って倒れたのだ。
オレが倒れたことを聞きつけた兄貴は、オレを精神科に連れて行った。
そこで女性恐怖症だと診断された。
多分母親のせいだと思う。
オレに“女は怖い”と言う恐怖心を植え付けたんだ。
それからまもなくして。
父親が突然亡くなった。
会社で倒れ、そのまま意識を取り戻すことなく亡くなった。
「総司、俺働くことにする。
お父様の会社の社長さんが、俺を雇ってくれるって言っているんだ。
ただ条件があって。
俺会社の寮に入ることになったから」
「寮?」
「寮に入れば雇うって。
聞いた話だと、お父様も寮にいたんだ。
だから帰って来れなかったんだ」