元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~








☆☆☆





オレが連れて来られたのは、古い倉庫。

現在は使われていないみたいで、結構埃(ほこり)が溜まっている。




「総司。
昔の恨み、ここで償ってもらうわ」

「・・・何をする気ですか?」

「殺し屋を雇ったのよ。
有名な殺し屋組織ブラックキャットの腕利き殺し屋を」



有名って言われても。

オレ裏の世界については何も知らねぇし。

裏の世界を知る母親は、どれだけ汚れているのだろうか?



その母親から生まれたオレも兄貴も。

汚れた存在なのだろうか?




コノ世ニ、

イラナイ存在ナノダロウカ?




「奥様。
先ほど殺し屋から連絡が入りまして。
もう5時間後に来るそうです」

「わかったわ。
総司、ここにいなさい。
逃げたら、どうなるかわかっているでしょうね?
アンタの大切な彼女、殺すから」



オレに彼女がいるとでも思っているのだろうか?

女性恐怖症を患っているとは知らないで。










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