元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「どうしたいって?」
「恭真のこと、好きなのか?」
「勿論」
恭真が殺し屋でも。
チサは恭真が好き!
「じゃ、追いかければ?」
「追いかけるって・・・どこへ?」
「恭真が向かった先へ」
「どこなの?」
「殺し屋組織ブラックキャットのアジト」
「へっ!?」
一般人のチサが、殺し屋組織へ!?
待て待て・・・無謀すぎだろ!
チサは元ヤンであって、殺し屋ではないんだよ?
「即殺されるに決まっているよ!」
「じゃ、恭真諦めれば?」
「それは嫌だ!」
「諦めるしかないね。
恭真と付き合うってことは、いずれ恭真の父親と会うんだろ。
恭真の父親は快楽殺人者らしいからな。
アジトに行くぐらいで躊躇っていたら、恭真と付き合えないだろ」
正しく、間違っていないことを言われ、思わず何も言えなくなる。
さすが元殺し屋でクラス1位の秀才。
頭の回転が早いことで。
「神崎と紅羽について来てもらえないかな?」