元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「ところで、何で僕を呼び寄せたの?」
「実は知紗、恭真の彼女なんです」
「・・・ぼっちゃまの?」
驚いた顔をしながら、チサを見る和泉さん。
キャラ変わりすぎでしょ。
「ぼっちゃまに彼女がいたんだ・・・」
「でも今朝突然フられてしまって」
「うんうん」
「知紗会いたがっているんです。
恭真に」
「なるほど。
それでブラックキャット幹部である僕を呼び寄せたのか。
僕ならボスの所に行けるから」
幹部!?
情報屋って、そんなに凄い立場なの!?
「素人を入れるのはねぇ・・・。
いつ組織内で殺されるかわからないし」
「氷さん何とか出来ませんか?」
「正直僕の実力じゃ守れないねぇ」
「何か入る方法ありますか?」
「・・・紅羽と澪鵺も来る?」
「「え?」」
嬉しそうな目をした紅羽とは正反対に、神崎は嫌そうな顔をする。
「紅羽と澪鵺が来れば、殺し合いに合っても守れるじゃん?」
「・・・それ、氷さんが守られたいだけですか?」
「ん・・・そうかも」
紅羽の冷たい眼に対し、ハハハと笑う和泉さん。
不思議な人だなぁ。
読めない人って感じ?
「ところで、ここまで話して悪いんだけど」
苦笑いのまま、和泉さんは言いだす。
何だろう?