元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~








「ところで、何で僕を呼び寄せたの?」

「実は知紗、恭真の彼女なんです」

「・・・ぼっちゃまの?」



驚いた顔をしながら、チサを見る和泉さん。

キャラ変わりすぎでしょ。




「ぼっちゃまに彼女がいたんだ・・・」

「でも今朝突然フられてしまって」

「うんうん」

「知紗会いたがっているんです。
恭真に」

「なるほど。
それでブラックキャット幹部である僕を呼び寄せたのか。
僕ならボスの所に行けるから」



幹部!?

情報屋って、そんなに凄い立場なの!?



「素人を入れるのはねぇ・・・。
いつ組織内で殺されるかわからないし」

「氷さん何とか出来ませんか?」

「正直僕の実力じゃ守れないねぇ」

「何か入る方法ありますか?」

「・・・紅羽と澪鵺も来る?」

「「え?」」



嬉しそうな目をした紅羽とは正反対に、神崎は嫌そうな顔をする。



「紅羽と澪鵺が来れば、殺し合いに合っても守れるじゃん?」

「・・・それ、氷さんが守られたいだけですか?」

「ん・・・そうかも」



紅羽の冷たい眼に対し、ハハハと笑う和泉さん。

不思議な人だなぁ。

読めない人って感じ?




「ところで、ここまで話して悪いんだけど」



苦笑いのまま、和泉さんは言いだす。

何だろう?



















< 78 / 283 >

この作品をシェア

pagetop