元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「明日にしてもらえないかな?」
「「「えっ!?」」」
紅羽、神崎、チサの大合唱!
花菜としかハモらないと思っていたけど。
まさかこの2人ともハモるとは。
「ブラックキャットは元々警備が厳しくてね。
幹部である僕でも楽に入れるわけじゃないんだ。
事前に行くことを伝えなくちゃ駄目なんだ。
今日は行く予定なんてなかったから、連絡なんてしていないし。
でも明日は用事があって行くことになっているんだ。
勿論、事前に予約もしてある。
いきなり行くより、明日行った方がスムーズに入れるんだけど?」
そ、そんなに厳しいんだ。
さすが殺し屋組織。
「・・・悪いんですけど氷さん」
紅羽が気まずそうに切り出す。
「明日俺らデートの予定入れていまして・・・」
学校での一人称“ボク”から“俺”へと変わった神崎が、ヘヘッと笑いながら言う。
相変わらずお熱いね。
ご馳走様♪
「・・・は?」
和泉さんの目つきが鋭くなる。
この人、本当二重人格。
殺し屋なんだな・・・って実感出来るよ。