元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
「総司とは似ていないね」
「あ~・・・そうだな。
兄貴は父さんに似ていて、オレは母さんに似ているから」
「ご両親の写真はないの?」
「あ~・・・ないな」
「そうなんだ。
今度見せてよ、興味あるからさ」
「覚えていたらな。
オレ忘れっぽいから」
「忘れっぽいと、女の子に嫌われちゃうよ?」
「だからオレ、女の子興味ないから」
「嘘つけぇ!」
カナは総司をくすぐる。
「ちょっ、うわっ、アハハ・・・やめろよ!」
総司もくすぐってくる。
「キャハハッ、やめてよ!」
お互いくすぐりあっていると、突然、ガチャッと扉の開く音がした。
マズい!
今消灯時間、とっくに過ぎているんだ!!
「花菜チャン!こっち来い!」
「えっ?キャッ」
いきなり手を引かれ、総司に乗る形で倒れる。