undying love 〜永遠の愛〜
「どうした?何か食うか?」
友里はふるふると首を横に振った
『…実家に戻ろ?…一人暮らし…寂しいでしょ?帰ってきて?』
俺が何故一人暮らしを始めたか…本当のところは誰も、その理由を知らない。言うつもりもないし、実家に戻る気もサラサラない
「俺が寂しいんじゃなくて、友里が寂しいんだろ?ちょっと間違ってるな〜」
『…もう!』
友里は、たまに俺のテリトリーに足を突っ込んでは、中途半端に俺を探っていた。
最初は嫌でしょうがなかったけど、あからさまに悪態をついても、へこたれずに笑顔でついてくる友里に、今では一番心を開いていた
「熱下がったな。送る…着替えられるか?」
ん?どうした…?
俺の問いに、黙って俯いてしまった顔を上げて、漆黒の瞳を真っ直ぐ見つめた
『…かえり…たくない……』
不意に呟かれた言葉に、柄にもなく驚いてしまった
「…友里?」
『…あっ…何でもない!着替えるからあっち行ってて!』
追い出されるように寝室を出た俺は、冷静になる為にタバコに火を着けた
『かえりたくない』…友里の言葉が頭の中で何回もリピートして、そのたった7文字の言葉と、友里の身体についていた傷…2つの謎は簡単に絡まった