undying love 〜永遠の愛〜
じーちゃん家でパーティーを済ませて、俺達は区役所に向かっていた
『それより区役所開いてるのー?』
なるべく早く家を出たつもりだったのに、気付いたら深夜1時を過ぎていた
「んー…開いてるだろ?」
式は挙げたものの実際の生活は差ほど変わらないし、第一、この紙一枚で結婚出来るのは何だか変な感じだった
『何かドキドキしちゃうなっ♪』
喜びが隠せないのか、友里は助手席でキャッキャッと笑顔を振りまく
俺が20歳になったばかりの、まだ蒸し暑さが残る夏の終わりに俺達は入籍した
「結婚してください」と、ありきたりな事しか言えなかったプロポーズも、2人の薬指に輝くダイヤの指輪も、友里の全てを俺のものにしたくて…たかが紙切れ一枚でどうにかなる問題じゃないけど、俺にはこうすることしか出来なかった
そんな事は知らずに、涙を溢して喜んでくれた友里を愛しく想う反面、罪悪感も一緒に嫌ってほど沸いてきた