undying love 〜永遠の愛〜
先生は俺を部屋の前まで連れて行くと、肩をポンと叩いた
先生の目にはうっすら涙が浮かんでいた
「先生、ありがとうございました」
頭を下げて病室に入ると、ベッドには、友里が力なく横たわっていて…堪えてた涙が零れ落ちた
「…友里…友里……」
友里の手を握ると、いつもの甘い香りじゃなくて、シトラスの…俺の香水の香りがした
俺の涙が零れて友里の頬に落ちる
その時俺は、いつか友里が言っていた言葉を思い出した
『ねぇ…雅也の香水つけていい?』
「…何で〜?」
『ん〜…何か一緒にいなくても、一緒にいるみたいなんだもん…頑張れそう♪』
あの時は、たいして気にも止めなかった言葉が、今更ながら友里のメッセージだったと気付いた
『…ん……ッ…』
俺に気付いたのか、友里は弱々しく手を握り返してくる
病室に入ってきたじーちゃん達も、友里の傍に駆け寄ってきた