undying love 〜永遠の愛〜


「友里!…わかるか?」

『……赤ちゃん…は…』

「女の子だ…友里、よく頑張ったな…ありがとう…」

ーコンコン…

『渡辺さん…抱いてあげてください…』

そう言って、俺の腕に渡された命は、小さいけど温かくて、しっかりとした心地よい重みだった

俺は涙が止まらなくて、その可愛い顔をちゃんと見てやれない

「友里…」

俺は、友里の腕の中に赤ちゃんを抱かせて、一緒に支えた

友里は赤ちゃんに優しく触れて、愛しそうに目を細めて微笑んだ

『……可愛い…』

「あぁ…可愛いな…」

母さんは俺の腕から赤ちゃんを抱き上げて、俺に背を向けた

『ごめん…ね……雅也…許してね…』

友里の瞼がゆっくり降りると、瞳から涙が一筋零れ落ちた


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