undying love 〜永遠の愛〜
『私が履くからピンクなんだぁ〜♪ねぇー…雅也…可愛い?』
ビーサンを履いて、可愛い?…と、聞かれるとは思ってもいなかった
「超〜可愛い!友里は可愛いよ」
友里はその言葉を求めていた筈なのに、赤くなってそれから海に着くまで一言も喋ってくれなかった
わかんねーな…読めない…
俺が選んだ海は、子供の頃友里とよく行った海だった
「着いたぞ〜」
『あれ…ここ…来たことあるかも…』
そう言うと、海に向かって走り回る友里を眺めながら花火に火をつけた
「友里〜火つけたからこっち来いよ!」
ジッポーが使えない友里に火のついた花火を渡していく
『ありがと…綺麗だね…』
「そうだな〜」
隣に映る友里の横顔は笑っているけど、どこか寂しそうで…悲しくも見えた
線香花火は帰り際にやることにして、2人並んで腰をおろして海を眺めた
『凄い…でも…ちょっと怖いな〜…なんか飲み込まれちゃいそう』
「…フッ…そうだな」
俺達はしばらく会えずにいた距離を埋めるかのように、他愛ない話をした