undying love 〜永遠の愛〜


カーテンや鍵をしっかりしめて、いつもは全く使わないチェーンもつけた

「ちょっとは落ち着いたか?」

『うん…』

友里は始めて来たわけじゃないのに、キョロキョロと部屋の中を見渡していた

「どうした?落ち着いてねーじゃん」

ココアを渡しながらそう言うと、緊張しているのか、頬を赤く染めてそっぽを向いてしまった

『何でもないもん…』

クックックッ…ばればれだし…

「顔赤いよ〜?可愛い〜♪」

俺を無視してテレビをみている友里を風呂に促して、コーヒーを一口飲んだ

風呂場から聞こえるシャワーの水音とBGM代わりのテレビの音で、堪えていた不安が一気に襲ってきた

友里を帰さないと言ったものの、現実は俺達はどこにでもいる高校3年生で、親の力がないと生きてはいけないのが痛いほど痛感できた


< 35 / 132 >

この作品をシェア

pagetop