undying love 〜永遠の愛〜
帰りの車の中でしっかり繋いでいた手を友里が離した。どうした?と聞くと友里は黙ってしまった
「いんだよ…無理しなくて。会いたくないなら会わなくていい」
『…パパ達には会いたいの…』
友里は、親に戸籍を移すことを反対してほしかったんじゃないかと思った
きっとどこかで養女に引き取られたのは自分の事を気に入ってくれたから…と、信じていたのかもしれない
俺はその時、抱きしめることしか出来なくて、友里が俺の背中に腕を回してくれた時、ひどく安心した
『…雅也…どこにも…行かないで…』
「嫌って言っても離れねーよ…」
そう言ってキスをすると友里は潤んだ瞳で俺を見上げて、自ら唇を重ねてきた
3才で本当の両親を亡くし、幼くして引き取られた家で性的虐待を受け、大切な人を失う悲しさを友里は何回も経験した
それがどれだけのものなのか、俺にはわからなかったけど…これからの生活は、友里を幸せにしてやりたい…一緒に幸せになりたい。それだけは、はっきりと感じることができた