undying love 〜永遠の愛〜


『どうって…?』

心なしか友里の声が掠れて聴こえた

「いや…言いたくねーなら無理に聞かねぇから。けど溜めんなよ?」

友里が座ってるソファーの隣に腰をおろして、髪を撫でると、友里の甘い香りが鼻をかすめた

『うん…。ありがと…』

友里は3才の時に両親を交通事故で亡くしていて、俺の家の隣の若い夫婦は、子供が出来なかったらしく、友里は5才の時に養女として引き取られた。
素直で明るい友里は、顔も可愛いから近所では有名だった

普段俺には何でも相談してくる友里が、何か隠してるのは気になったが、深く探ることはしなかった

「気にすんなよ?…っつーか…腹へった〜友里、何か作って〜?」

『はぁーい♪』

すぐ笑顔になって、キッチンに立つと、手際よく料理を進めていく

俺は高校に入学した3ヶ月後に、一人暮らしを始めた
学校と目と鼻の先にある俺のマンションには、同じ学校の友里もよく出入りしていて、その度に料理を振る舞ってくれた

『でっきたよー♪』

嬉しそうに頬を赤らめながら、俺が好きなパスタを皿に盛り付ける。何故か、友里は料理教室に通ってるらしく、友里が作る物は、いつも凄く美味しかった


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