undying love 〜永遠の愛〜

−壁−



しばらく友里の寝顔を眺めて、側を離れようとすると、まるで逃がさないかのように、握られていた手に、ギュッと力がこもった気がした

「友里…大丈夫か?」

傷の事を一旦頭の隅に置いて、友里の頬を優しく撫でる

『…ん〜〜…』

あまりに子供っぽく無邪気に寝返りを打つ友里を見て、おもわず笑みがこぼれた

綺麗な顔してるなぁ…
小さい頃から良いところは何にも変わらず育ってきて…これじゃあ、男も寄ってくるな

幼なじみなのに、妙に客観的に考えて、納得してしまう自分が可笑しかった

『ッ…んっー…ふあぁ〜…』

目を覚ました友里にスポーツドリンクを飲ませて、布団を首までしっかり掛けた

『暑いよ〜…』

「汗かかなきゃ治んねーから…ごめんな〜?」

小さい頃からそう。熱を出したり風邪をひいたりした時、友里は人一倍甘えん坊になる。

それをわかっていながら甘やかす俺も俺だけどな…

『…ねぇ…雅也…?』

猫なで声で途切れがちにゆっくり喋る友里の声は、いつもより甘く感じた


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