初恋と思い出の場所
昼食を終えた私達は、近くのカラオケ店に入った。
「誰から歌う?」
その彩音の問いに対して。
「ここはジャンケンだろ!」
と秋山くんがノリノリでジャンケンを始めてしまった。
慌てて手を出した私は、なんと一人負け。
私が一番手に決定してしまった。
え…!?
嘘でしょ…最悪!
上手く歌えるかな?
緊張している私に、秋山くんが笑顔でマイクを渡して来た。
「水谷緊張してんの?大丈夫だよ、楽しんで歌えば良いんだから」
楽しんで…か。
秋山くんのその言葉に、緊張が解れた気がした。