初恋と思い出の場所


昼食を終えた私達は、近くのカラオケ店に入った。



「誰から歌う?」



その彩音の問いに対して。



「ここはジャンケンだろ!」



と秋山くんがノリノリでジャンケンを始めてしまった。


慌てて手を出した私は、なんと一人負け。

私が一番手に決定してしまった。



え…!?

嘘でしょ…最悪!


上手く歌えるかな?



緊張している私に、秋山くんが笑顔でマイクを渡して来た。



「水谷緊張してんの?大丈夫だよ、楽しんで歌えば良いんだから」



楽しんで…か。

秋山くんのその言葉に、緊張が解れた気がした。


< 40 / 68 >

この作品をシェア

pagetop