初恋と思い出の場所
私は曲を決めて、送信する。
前奏が流れ始めて、私は歌った。
私は歌詞画面を見ているから気づいていない。
秋山くんが目を見開いてから、微笑んで私を見つめていたことは、私は知らない。
カラオケは大いに盛り上がって、あっという間の四時間だった。
秋山くんの歌…上手かったなぁ。
もっと聴いていたかった。
福田くんは、何だかちょっと残念だったかも…。
って私ごときが失礼なこと考えてごめんなさい!
「じゃあ、この辺で解散するかー?」
駅前に着いたところで、秋山くんがそう言った。
「そうね、いい時間だし」
彩音がそれに賛成する。
私と福田くんも頷き、今日はこの場で解散することになった。