初恋と思い出の場所
第二章 すれ違い、告白、嫉妬
あれから一ヶ月が経った。
もう五月も中旬である。
前に彩音からの言葉を受けてから、前より意識して秋山くんを見るようになったと思う。
それで…私は気づいてしまった。
私は、秋山くんに恋をしていると。
それから秋山くんと話す時、妙に緊張するようになった。
「おはよ、水谷!」
今日も元気に声をかけてくれる秋山くん。
「お、おはよ…」
どうしても秋山くんを意識してしまう私は、目を逸らしてボソッと挨拶を返すしか出来なかった。