初恋と思い出の場所


「え、あ、あの、友達?」



思わず聞き返してしまうと、秋山くんがしょんぼりした顔になった。



「え、俺と友達になるの、嫌?」


「あ、いや、そうじゃなくて、何かびっくりしたっていうか…」


「嫌じゃないなら、友達になろうぜ?つーかなりたい!」



ニッと笑って、今時握手を求めて来る秋山くんにまた戸惑ったが、この面白迷惑な鼻血くんと友達になりたいと思った。

求められた握手に、私はその手を握った。



「私も秋山くんが、高校入って初めての友達だよ。よろしくね!」



こうして私達は出会い、お互い初めての友達となったのだった。


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