ラン・エ リーズ
「ほっ報告します…。
コッコージュが我々エストに兵を
出したと知らせが…!!」
「なっなんと!?」
いつの間にか、
臣下の一人が横にいた。
「ここれはどういう…」
「コージュが我々に戦争を仕掛けただと?」
「今、エストは物抜けの殻も同然!!」
「今すぐ戦の準備を」
「いや、もう間に合わん」
「あぁ、どうすれば」
勝手に現れ勝手に慌てる
部下たち。
「静粛に」
レイが静かに
呟くように言った。
オロオロしていた部下たちは
動きを止めた。
彼の言葉によって
止めたわけてはない。
レイは
何故か笑っているのだ。
本来の優しい微笑み。
将軍だと、
似ても似付かない表情。
部下たちは
それに連れられて
緩みそうになる頬を
押さえて、
また厳しい顔に
戻した。
今のエストの状態を
思い出して
顔を青くさせる者もいた。