ラン・エ リーズ
城の扉を開くと、
真っ白な世界がそこにあった。
城を支える柱も、
この場を照らす明かりさえも。
その全てが白い世界を作り出していた。
シュクルは案内された通りに
マリアの後ろをついて行った。
「…シュクルさん?」
花の香りが充満する
1度と明るい部屋へと来ていた。
彼女自体が花のように
微笑んで座っている女の子がいた。
それはシュクルが
今もなお憧れつづけている姿だった。
「…お久しぶりです。
姫様。
…いえ、
女王陛下。」