ラン・エ リーズ

「動かない方がいい。
…死ぬぞ。」


「う"っっっ」




男は何が起こったのか
わからないようだ。

後ろから突きつけられた剣に
震えていた。


自分よりもだいぶ小さい彼を
見ることさえもできないようだ。





周りの倒れた仲間は
ただ呆然と眺めていた。






膝をついて、
今彼に短剣を突き付けられている男の
身体が地に落ちた。


彼は何もしていない。


男が恐怖に負けたのだ。





そいつが
リーダーらしい。







リュンヌは
そのやり取りを古びた建物の影で
観察していた。


腰に剣を納める。


代わりにさきほど買った
ロープを手にしてそこから出た。





彼の前を通りすぎ、
男たちをまとめる。



ロープをしっかり
締め上げる。







そのロープを持ったまま
彼に会釈する。




さて、
この男どもをどうするか。


近くに
役所はなさそうだ。





仕方無い、
少し歩くが悪人収集所にでも連れていこう。





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