ラン・エ リーズ
「その者たちを
どうするつもりなのですか?」
突然腕を掴まれた。
とても気持ちが良くなるくらいの笑顔。
良く良く見ると、
かなりの好青年だ。
リュンヌはもう一度、
彼に頭を下げて近くの警察かなんかに男たちを届けようとした。
が、ニコニコと
悪く言えばヘラヘラした男に肩をつかまれた。
「…何者ですか、あなたはっ」
彼が驚くのも当然だ。
彼よりも背の低く、細い身体のリュンヌが、
大男どもを難なく持ち上げているのだ。
別に、力で持っているわけではない。
バレない程度に風の力で
持ち上げているのだ。