冷たい手
3、室内
エンジンをかけたダイチ。車を家の方向に走らせる。
これから家に向かっても良いのだろうか。
それから、自分のしていることはなんなのか。良く考えた。

何一つ話すこと無く、ダイチは彼女を車に乗せてしまった。このまま家につれ帰れば、誘拐なのではないかと。

彼女は何を考えているだろう。
きっと、何かされると思っていただろう。
自分でも、おかしいことはわかってる。でも、このまま返すわけには行かない。


ダイチには、街の明かりがまぶしかった。山の中には光は微かにしかない。
それに、大地はいつも孤独を感じていた。
自分から外部との接触を絶ったのだけれども、それが今後悔されていた。
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