すれ違い通信

30分ほど走ると折り返し地点に到着。


俺は地面に寝そべって叫んだ。

「世の中は不公平だーーっ!!!!!」


どうせ中村さんもすぐ他の男のものになってしまう。
とか
俺なんかが隣でがっかりしただろーな。


とか卑屈になっている俺。


俺は川に向かって石を思い切り投げる。

パシャッ

それと同時に鳥が飛ぶ。

なんかこの光景が好きだ。


気持ちを吐き出すだけ吐き出し、俺はまた
走り始める。


その背中を夕日が照らす。

とにかく頑張ろう。前向きな気持ちになれた気がした。

< 26 / 27 >

この作品をシェア

pagetop