スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
甲斐とシュウと一緒に声がした方を振り向くと、和果が何やらホッペタを膨らませながらオレ達を睨んでいた。


いや……睨まれているのは、オレだけ?


「せっかくのデート先を“どれにしようかな”で決めようだなんて、何考えてんのよ喜仁!!」


「ハァ?」


「いい!?こういうのはねぇ、きちんと相手の事を思って真剣に考えるものなのよ!適当なんて許さないんだから!!」


マユを寄せるオレに対し、和果はプンスカと勢い良く詰め寄って来る。


どうやら今のオレの言葉が、帰ろうとして偶然通りかかった和果の耳に入ってしまった様だ。
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