スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
小学生時代、和果を初めて見た時、そう言ったのはオレの母親。


子供用の赤い着物にストレートの黒い髪の毛の和果は、本当に時代劇に出てくる江戸時代のお姫様みたいだった。


『こんにちは』


今程女嫌いじゃなかったオレは普通に挨拶し、和果も『こんにちは』と返す。


“穏やかでお上品な子だなぁ、さすがお嬢様”と感心したのも束の間――――…コイツA型だけど、本当はAB型なんじゃねぇ!?


「どうだか……アンタは昔っから強引だからねぇ」


「ウルセェな!お前には関係ねぇだろう!」


「ハイハイ、ストップストップーー」
< 273 / 403 >

この作品をシェア

pagetop