スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
なんだろうと、普通にそちらを振り返ったオレは、一気に全身が硬直するのを感じた。


「…………ッ」


視線の先には、口を半開きにして目を見開いて、呆然と立ち尽くす湖柚の姿。


湖柚の両隣には鞠目と猫野もいて、2人もポカーンとした表情でオレの事を見つめていた。


「かっ、風家、鞠目、猫野………」


予想外の事態に、甲斐が分かりやすい位焦った声を出した。


シュウはオレに背中を向けているから顔は見えないが、和果がオレを押し退けて湖柚に駆け寄る。


「あっ、あのね風家さん、違うのよ?私と喜仁は違うんだからねっ!?」
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