スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
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「湖柚、ちょっとオレとつき合え」


翌日の放課後…オレは鞠目と猫野と一緒に帰ろうとしていた湖柚を呼び止めた。


「えっ………」


昨日の朝視聴覚室で話してから1度も会話してなかったオレがいきなり声をかけた為、単純に驚いた様な顔でこちらに振り向く湖柚。


「ちょっと王子、つき合えって何?」


「湖柚に何の用よ王子」


「鞠目、猫野、頼むから“王子”って呼ぶな」


ギロギロ睨みつけて来る鞠目と猫野には、それだけ言っといた。


相変わらずオレは王子様呼ばわりされるのが大の苦手だ。
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