スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
そう、ここは和果の家。


「おじさんとおばさんは?」


「ああ、中で待ってるわよ」


「分かった。じゃあ行くぞ湖柚」


「へっ、へぇっ!?」


状況についてこられずパニック状態に陥っている湖柚を連れて、オレと和果は所家に入った。


障子の部屋がズラッと連なる所家の廊下は、相変わらずガラスみたいにピッカピカ。


そのピッカピカの長い廊下を歩いていると、和果がとある一室の前で膝をついて座り込んだ。


「お父様、お母様、和果です」


「お、お父様って……お金持ちって本当に、自分の親に様付けるんだ………」
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