スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~
いきなり身動き所か、瞬きすらしなくなった私に、村星君が不思議そうな視線を向けてきた。


「湖柚?どうした?」


「村星君……なんで私の事、ここまで連れて来たの?」


そうだよ………つい話し込んで忘れてたけど、村星君私に何か言いたい事でもあったんじゃないの……?


先程の流れで、ただ世間話したくてここまで来たワケではないとは分かってる。


ゆっくりとした口調で問いかけると、村星君は一瞬真顔になってから少しだけ私に近づいた。


「……湖柚ときちんと話をしなきゃいけねぇと思って、連れて来た」


「私に話………?何?」
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