オオカミシェアハウス






「ああ、そうだった。まだ自己紹介をしていなかったね」


彼は微笑むと、私に手を差し出しながら言った。


「俺は桐山 詠士。ここの大家だ。よろしくね」


…ここの、大家さん?


一瞬思考が停止するも、私も自己紹介しないと、と脳が伝える。


「わ、私は宮園 花菜ですっ!」


「花菜か。良い名前だね」


「あ、ありがとうございます…」


………って、違う!またこの人の笑顔に絆されそうになってしまった!




< 16 / 125 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop