オオカミシェアハウス
「で?どこに行く?」
少し歩いたところで立ち止まり、藤澤さんは先ほどまで桐山さんが愛用していたパンフレットを広げた。
私もそれを恐る恐る覗きこむ。あんまり近づくと怒られるから、見えるギリギリのところで。
「えっと…あ、私、スカイジェット乗りたいです!」
スカイジェットは、ジェットコースターの水バージョンみたいなやつだ。
「アンタ、案外絶叫好きなんだね」
「はいっ!大好きです!」
「分かった。じゃあ行こう」
私はうきうきしながらスカイジェットへと向かった。