現実は小説よりきなり
「はぁ?どういう事だ!」
と不機嫌に睨んだ俺に、
「えっ?そのまんまの意味だし」
さ、行こうと食堂のドアへと向かって歩き出した美樹。
あいつ、マジでありえねぇ...。
「おい、美樹待てよ。俺にも教えろ」
嵐の連絡先を。
俺は慌てて美樹の背中を追い掛けた。
食堂に残っていた数人の生徒が訝しげにこちらを見てたけど、今はそんな事気にならなかった。
学校であんま話し掛けらんねぇなら、美樹から連絡先聞き出すしかねぇだろ。
「嫌だねぇ。個人情報保護法案だし」
ニシシと悪戯に笑いながら廊下を駆け出した美樹。
「...チッ」
頭悪い癖に法案とか出してくんじゃねぇよ。
マジうぜぇ。
勝ち誇った様な美樹の背中を睨み付けながら急いで追い掛けた。
本気で嵐の連絡先、ゲットしねぇとな?
俺はクスッとほくそ笑む。
美樹には悪いが先に目をつけたのは俺だ。
あいつばっかりが仲良くなるとかあり得ねぇからな。
学生鞄を肩に担いで、正面玄関に向かった美樹を捕獲する為に動き出した。
琉希也side.end
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