てとりみの
「なぜテトリスを一緒にやろうと言ったのかって。」
「好きだからだよ。」


頭が真っ白になった。
その中でぼんやり、
自分のあのつっかかりを感じた言葉への感覚に
間違いがなかったことを悟った。

はっと我に返る。

「えっ……えっ?」

それでも言葉が出ない。


「まだ会ったこともないしさ、言うのをためらってたんだ。
でも俺はお前のこと、人としても好きだし、女の子としても可愛いと思う。
好きだよ。」


そんなことを言われたら、ますます頭が真っ白になるじゃないか。
心の中でそう悪態をつきながら私は、その告白への実感を、
じわじわと確かなものにしていった。
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