蝶子の夢【完】
「野田さん。」

ぼーっと椅子に腰掛けて窓の外を見てたら、夢野くんが教室に入ってきた。

「あ……。え。な、何?」

夢野くんは私をじっと見つめてくる。

え。もしかして、もしかするともしかしなくもなくて……?!

そういう感じ?!

「ううん。違うから。」

ビクッとする。まるで私の心の中を読んだみたいに言われた。

「ち、ちち違うって。何も言ってないよ!」

思わず否定してしまう。

そう。と夢野くんが静かに笑った。

どきっ!


…………どきって何よ!!!!

違う違う違う違う!

「野田さん?どーかし「あーーーー!なんでもない感じ!違うよ!違う違う!」

「いや、まだ何も言ってないけど」
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