蝶子の夢【完】
胸の奥から熱いものがぶわっと込み上げてくる。

ぼろぼろと大粒の雫が机に落ちていく。

「…っ!もっと………もっ……もっと生きたかった!

私でよかったなんて…綺麗事だよ!

なんでなんでなんで私だったの?!

不公平だと思った!双子なのに………
双子なのに………!

もっと友達作ったり、勉強したり、大学行ったり、恋して愛し合ってそんな人を見つけたりしたかったの!

もっと…………


もっと、春子と一緒に……………

一緒にいたかった……。

夢を……見続けたかった…
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