【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
はじめの一歩
いつもと変わらぬ日々を過ごすようになったのは
秋になってから。
私がこの家に来て1年がたつ頃。
隼たちを見送ると由香里さんがにやにやしながら歩いてきて
「結衣?何頼んだ?」
「由香里さんは?」
「新しい着物」
これは、極道がひとつになったという記念というか
影ながらの功労に対しての感謝というか
まぁそんなもんだというパパと隼からのプレゼント。
どうやら由香里さんは着物を頼んだらしい。
きっと綺麗に着こなすんだろうな。
当然だけれど私の想像した極道の姐さんの着物ではないはず。
だけどそんな着物を着た由香里さんもステキなんじゃないかと
ちょっとだけ想像する。
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