【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
へその緒を隼が切って綺麗に産湯へつかると
また私たちのところへ連れてきてくれた。
「2800gの元気な女の子ですよ」
「ウフフフフッすっごい嬉しい」
「あぁ。結衣ありがと」
「ねぇ…早くてびっくりとか言って感動少ないってことないよね?」
「バカか。あんだけ痛そうなんだぞ。早く終わってくれて良かったよ」
「だよね」
隼も抱いて嬉しそうな顔だ。
「俺…何の手助けもしてねぇな」
「アハハハッ三浦さんに手助けされた」
「チッ…」
「アハハハッ」
分娩台の上でバカ笑いをしてしまった。
私はまだ処置があるらしく隼は看護婦さんと一緒に分娩室を出た。
出産後の処置…
またも未体験の代物が待っている。
「麻酔しますよ」
「ど…どこに」
「どこにって」
チクッ
「ヒーーーッ」
いつのまに切ったんだ。
切る恐怖もそういえばあったけどそんな事すら思い出さなかった。
おそるべし出産。
されど素晴らしき出産。
でも暫くはいい…。