【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
病室へ戻るとやっぱりものすごい疲労感が襲ってきた。
だけど身体が興奮しているんだと思う。
眠りたいのに眠れない感じ。
「結衣、案ずるより産むが易しの典型だね」
由香里さんが笑い
「ギリギリじゃないって言われて数カ月ぶりにホッとした」
「ブッアハハハハッ」
失礼なぐらい由香里さんは笑っていて
「響も隼も三浦まで新生児室の前から離れない」
「あんま怖い顔見せると赤ちゃんが泣くよね」
「そうなのよ」
私と由香里さんはクスクス笑った。
「安産だって痛いよね。結衣頑張ったね」
「短くて良かった。隼が何も手伝ってねぇって拗ねてた」
「あはははは。手伝う事なんてこれからいくらでもあるわよ」
私の頭をそっと撫でてくれる由香里さん。
病室のドアが開き
隼と響さんが入ってきた。
「結衣、頑張ったな。おめでとう」
「安産でした」
「プッ…早すぎて俺は間に合わなかったぞ」
「もうイメトレも何も役に立たなかった」
「俺の父親学級は何だったんだ」
あはははは