【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
あ!…
頭の中に変な事が過った。
声に出たのだろうか
「結衣どうした」
由香里さんに声をかけられ
「自転車買ったらさ…名前書く?藤堂結衣?藤堂組?名前なくても平気だよね?」
「結衣…あははは…藤堂組なんて書いてある自転車 あははは あはははは」
私の脳裏に浮かんだのは毛筆で書かれた藤堂組の文字。
いや、いくら何でもそれはないな。
自分で自分の変な想像に可笑しくなってにやついてしまった。
「ママは反対しない?」
「ん…。結衣が自転車で1人で出たいって気持ちはわかるからね。」
「どうしてもってわけじゃないんですよ」
「うんうん」
優しく微笑んでくれたあとで
「まぁ…後方から三浦がついてくって思って間違いないからさ。」
私のイメージしたことはこの件に関しては正しかったようだ。