俺、お前以外は愛せないから ~私とアイツの仮面舞踏会~
「そ、それじゃあ、私達はもういきますわっ」





私は、そう言いながら、手元にあった書類を引き寄せた。





ヤバイヤバイッ!





1時間も遅れちゃってる!




あ、そうだ。





私は、駆け出し始めた足を止めて、萩原さんの方を向いた。





「萩原様、自分を強く持ってくださいな」





うん、今の萩原さんにはそれが大切なことだ。





「それでは」





私は今度こそ萩原さんに背を向けて歩き出した。




うぅ、走りたいッ!
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