俺、お前以外は愛せないから ~私とアイツの仮面舞踏会~
萩原さんの名前は出しちゃダメだよ。
「私達が、時計を見ずに歩いて来たため、遅れてしまいました。申し訳ございませんでした」
「ちょっ、すみれ様?!」
竜太郎が驚いて声をあげたけれど、私は顔を上げなかった。
「……ふーん。学園祭か」
頭の上で紙をめくる音がする。
企画書を見てるんだ。
「会長さん、顔を上げて?」
さっきの氷のような声とはうって変わった、甘い声に眉をひそめながらも私は顔をあげた。
その瞬間、白石洸の細い指が私の顎をとらえて引き寄せた。
な、なに……?
突然のことに目が白黒する。
白石洸はそんな私の顔を見て笑みをこぼした。
「ねえ……」
ひっ!
顔が近くなって白石洸の息がかかる。
「俺のものにならない?」
……はい?
幻聴が聞こえたかも。
「私達が、時計を見ずに歩いて来たため、遅れてしまいました。申し訳ございませんでした」
「ちょっ、すみれ様?!」
竜太郎が驚いて声をあげたけれど、私は顔を上げなかった。
「……ふーん。学園祭か」
頭の上で紙をめくる音がする。
企画書を見てるんだ。
「会長さん、顔を上げて?」
さっきの氷のような声とはうって変わった、甘い声に眉をひそめながらも私は顔をあげた。
その瞬間、白石洸の細い指が私の顎をとらえて引き寄せた。
な、なに……?
突然のことに目が白黒する。
白石洸はそんな私の顔を見て笑みをこぼした。
「ねえ……」
ひっ!
顔が近くなって白石洸の息がかかる。
「俺のものにならない?」
……はい?
幻聴が聞こえたかも。