乱華SS
お迎え ータク
しとしとと雨が降る今日は、いつもよりも格段と憂鬱だ。
こんな日は引きこもってるに限るな。
幹部部屋で夜を明かした次の朝、窓から外の景色を眺めて心にそう決めた。
だってわざわざ濡れるのも面倒くせーし。
こんなどんよりとした空見せられて、はい!今日も一日頑張ろう!なんて思う奴は少ないと思う。
黒いソファーに寝っ転がり目をつむる。
「…あ」
だが次の瞬間すぐにヤツの存在を思い出し、閉じた瞼を持ち上げた。
…心だ。
チッ…
なんで俺がわざわざ…
めんどくせぇ。
頭をガシガシと掻いて、寝転んでいたソファーからむくりと起き上がる。
その時丁度タイミングよく、ガチャリと総長部屋のドアが開いた。