舞姫
あたしの手の中で再び眠りについた棗は
安心したような顔をして眠っている

ガチャッ

そんな私たち二人の騒ぎに
蓮司たちが気づいて駆けつけたみたい

玲「おいっ、今の声なんだよ!」

昂「大丈夫ですかっ」

蓮「大丈夫かっ」

一斉にそんな声が聞こえて
ドアの方に振り返る

幸『大丈夫だよ
1回起きたけどまた寝ちゃった』

玲「おい、嘘だろ
棗が安心したように眠ってやがる…」

玲於が驚いたように言うと
蓮司と昂も棗を見て驚いた顔をする

蓮「棗と話したのか?」

幸『うん
でもちゃんと話したわけじゃない
あたしが危険な存在じゃないことを
わかってくれてまた眠っちゃったの』

蓮「そうか・・・」

昂「また次に起きた時に
話せそうですか?」

幸『まだわかんないけど
でもゆっくりなら話していけそうな
感じがする』

昂「そうですか」

蓮「任せちまって悪いな・・・」

幸『ううん、大丈夫だよ
気にしないで』

玲「棗、いつもと全然ちげぇ・・・
いつもぴりぴりしてて
周りを警戒してる感じで
こんな安心した顔初めて見た・・・
お前で間違ってなかったのかもな」

玲於にそう言ってもらえて
とっても嬉しかった
また気を引き締めて頑張ろうって
改めて思った

幸『ありがとう、
皆にも協力してもらうかも
しれないから
その時はよろしくね?』

蓮「あぁ」

昂「はい!」

玲「任せとけ!」

そう3人が力強く言ってくれて安心した


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